スズメガを見かけ始めると「夏だな」と思う。
お田植えヘルプに向かう途中見かけたこのスズメガちゃんを自宅に帰って調べた。
たぶん「ヒサゴスズメ」。
やや赤っぽいこっくりとしたブラッドブラウンがリッチな感じ。
幼虫のころの食草はカバノキ科。
ハンノキやヤシャブシなど、カバノキ科だけに生息するらしい。
ヤシャブシは染色材料にも使うが、もしやこのブラッドブラウンはヤシャブシ色だろうかと想像してしまう。(知り合いの染色家に聞いてみる必要がある)
ヒサゴスズメのイモムシはまだお目にかかったことがないが、カバノキ科、注目して見てみたい。
月別アーカイブ: 2014年5月
5月の前菜
5月の植生調査を実施しました。
「大鹿の100年先を育む会」では、南信州植物調査会に所属し、2012年度から村内の植物を調べる活動を行っています。植生専門家のナビゲートのもと、地元住民が大鹿村の深山幽谷を踏破中。目的は今後の環境変化を追うためです。
今日は、塩川の右岸を歩きました。
かつて小渋線が整備されていない頃、大鹿村から街に出る主要な道は、伊那山地側の大西山を越えて豊丘にでるか、桶谷の北条坂(江戸時代ごろはメインルート)をいくか、もしくは大萱を越えて中川へ抜けるかだったといわれています。
今日は街へのルートのひとつだった鹿塩谷から大萱山に向けて歩きました。
昭和30年ごろまで片道2時間の道のりを行き来して中山沢や中沢あたりで炭焼きをしていたといいます。生活道路でした。
鹿塩のE泉院から登り始めます。
林床は鹿の影響大。
木々の展葉は充実していて、葉っぱの特徴から樹木の名前を記していきます。
サワシバ、ウリハダカエデ、ウリカエデ、カマツカ、ミズキ、クマノミズキ、クマシデ、ズミ、アカシデ、イヌシデ、ウラゲエンコウカエデ、ハウチワカエデ、アオハダ、アワブキ、ハクウンボク、ミヤマガマズミ、シナノキ、、、、
足元には、ワダソウ、ウメガサソウ、ササバギンラン、サワギク、ルイヨウボタン、ミヤマハコベ、レンプクソウ、ハイライトはニリンソウの花畑の中で見つけた村内初記録植物。鯨の尾ひれが三つ集合したように見えました。
今日は地質屋さんも参加してくれたので、伊那山地の岩石のキワードである「花崗岩」「マイロナイト」「カタクレーサイト」などの解説も要所で入り、充実した調査となりました。