里では田起こしが始まり、いよいよ野良仕事が活発化してきました。昆虫たちも、春の日差しのもと、もぞもぞ、ブンブン、むにゅむにゅと活動しています。
そんな中、右馬允ので冬を越したカメムシ君からお便りが届きました。
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こんにちは。ようこそ! 信州 右馬允へ。
あなたがこのお部屋で見かけるぼくたち、
カメムシたちの多くは「クサギカメムシ」という種類です。
現在、ぼくたちは冬を越して、外にはい出そうとしています。
右馬允のような古い日本家屋は隙間がいたるところにあるので、入りやすく、冬眠にはぴったり、そして春になったから外にくりだすよ。
あなたは滞在中に、動き出したぼくたちに出会うと思うけどぼくらは、ただ移動しているだけなんだ。
だから、つかまえようとせず、そっとしておいてくれると嬉しいな。
もし、あなたが力づくでつかまえようとすると、
臭い液を体から出してお部屋が臭くなっちゃうかもしれないよ。
虫が苦手なひとはぼくたちを外につまみ出そうとするけれど、仲間はたくさんいるんだ。
この季節は、ぼくたちを空気と同じような存在として感じてもらえるとうれしいな。
ほら、空気はつかまえて外に出したりしないように、ただそこにあるだけなんだ。
このオオシカ谷にはたくさんのいろいろな生き物たちがいるよ。
みんなそれぞれが、ここで生きていく力を前の世代から受け継いでいるんだ。
そんなチカラを感じていってほしいな。
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