日別アーカイブ: 2018年6月14日

地元探訪 小河内沢支流布引沢を行く②布引きの滝の正体

シュラフカバーだけでは寒かった。
沢行前夜、H大山岳部OBのMさんが「シュラフを持っていくと重くなるからカバーだけで良いんじゃない」というので
軽量化も踏まえシュラフカバーだけ持参することにした。
寝床の準備をしていると「シュラフカバーだけ?Mさんはきびしいこと言うなあ」と
Nさんの分厚いダウンジャケットを貸してくださった。私のぺらぺらのダウンはNさんが着た。
ツエルトを張るスペースはなく、タープだけで寝るのははじめてだった。
私は寒くてもそれなりに眠れたけれどNさんは斜めでは眠れなかったらしく、
朝起きたらたき火の周りをなんとか平らにして、そこに丸くなっていた。
早々に朝食を食べて、出発。
布引き滝の右の草付きを登っていく。崩れやすい岩の草付きの悪い斜面で支点をいくつもとって登る。
比較的スムーズに滝の上部にでると10㍍の滝があった。
おそらく鳥倉林道からみえる滝は60m+10m。合わせて落差70㍍の滝が見えていることになる。
布引きの滝は2段の滝だということが分かった。
それ以降もまだまだ滝は続いていく、7m、7m、6mと連続する滝そしてゴルジュ状の滝は右をまく。
上流に進めば進むほど浮き石ばかりで安定しない川底になる。足に石を落とさないように注意深く進む。

「こんなところに穴はほれないよ」とNさん。歩きながら深く納得してしまう。そんな谷だ。
リニアは小河内沢の本流とほぼ並走して走る。だから支流の布引き沢が影響を受けないという保証はどこにもないが
この布引沢の影響は予測されていない。

雪渓が現れ始めると谷間の旅も終わりの予感。上部でもいくつかの支流が流れ込んでいるが
先頭を行くNさんは迷わず本流を選んで登っているようだ。
Nさんに「どうしたら本流だと分かるのですか」と聞くと、「川底が低い方が本流だよ」という。
私には、見て判断できる素材が乏しいようだ。

しばらく雪渓を潜ったり、登ったりしながら最後の岩場を登りきると布引き沢の源流にたどり着いた。
ここがあの滝の流れの始まりかと思うと感慨深い。
ありがたいお水をゴプゴプいただき、夜用の水を2リットルずつ汲んでいよいよ稜線へ向けて藪漕ぎスタート。
コメツガやシラビソがダケカンバ、ナナカマドになると稜線が近づいているいるなと思う。
けれど到達点が見えないので長く感じる。いや見えない方が黙々と進めるというものだろうか。
後半はお決まりの灌木のため、四つん這いスタイルでなければ進めない状態になり、
散々になって稜線2600m付近に到達。そう、4足歩行から2足歩行になっていく原始体験ができるのがアルパインスタイルの醍醐味なのだ。
そこから、快適な尾根歩き。タカネザクラが咲いていてお花見気分。キバナノコマノツメの群落にのほほんとしながら、人懐っこいホシガラスと挨拶を交わす。
体が回復してくることに小河内岳の山頂にたどり着いた。取材で三伏経由で登ってきたKさんがカメラを構えていて早速、Nさんに取材していた。

◆タイム
布引き滝出発  5:00
上部      7:40
布引き沢源流  10:00
稜線      12:10
小河内非難小屋 13:50

▲開花中だった草木

布引き滝上部
ツバメオモト シナノコザクラ コイワカガミ ヒロハコンロウソウ クロマメノキ

高山裏よりの稜線の花
キバナノコマノツメ タカネザクラ ヒメイチゲ