月別アーカイブ: 2018年7月

苔の世界からみた大鹿

コケの調査で来村したIさんを燕岩(つばくろいわ)へ案内した。

川を小一時間徒渉してお目当ての場所に着くとIさんは石灰岩の岩にへばりつくようにして調査を始めた。
たまに珍しいのがあると声を掛けてくれてどんなコケなのか教えてくれる。
ずっと横について聞いていたいけれど、Iさんも仕事だと思い、少し離れた岩場で大人しく休んでいる。
小一時間Iさんは熱心に岩肌と向き合うような形でコケを調査した。ここではお目当てのコケの3種中1種しか見当たらず、もう少し奥に進み支流の地獄、北俣の出会いをざっとみてからまた下流にもどり左岸を調査した。
「この岸壁はとくに面白です」と静かに、けれど情熱がこもった口調でIさん。
地元の自慢の岸壁が誰かの感性を刺激するのはとても嬉しい。
お目当てのコケと思われる種類はここで採取でき、記念撮影をして下山した。
帰って広げたコケのサンプルは宿の大きなテーブルをいっぱいにした。

コケを専門とする研究者の間で「大鹿村の燕岩」は一目置かれる存在だという。
石灰岩由来のめずらしいコケや絶滅危惧種が残存するという。
今回私も「全国燕岩だけ」というコケと巡り会うことができたことで新たな故郷の一面を目の当たりにできた。

長野県にはここだけ

大鹿村では「長野県でここだけ」というのが
私が知っている範囲でいくつかある。今日は新世界へ足を一歩踏み入れた。

「ご紹介します!」といって広島からやってきたコケ王子ことIさんが案内してくれた。

これなんですけど・・・と王子は言って
手際よく持参した霧吹きを取り出し、
シュシュッと乾いたコケに水を吹きかける。夏の太陽にさらされて
からからに乾いたコケはみるみる正気を取り戻したかのように
青々としてその小さな葉を広げる。

「コモチネジレゴケ」

名前のごとく、むかご(子供)をつくって分布を広げるらしい。
ルーペで見せてもらうとコケの中心にいくつもちっちゃなコケが何個も見ることができた。

「長野県には今のところ大鹿村のここでしか確認してません」とコケ王子は興奮気味に教えてくれた。

そのコケは、集落のシンボルといってもいいような大きなイチョウの木を住処にしている。なんだか感慨深い。
いつ頃からこのコケはここで生活しているのだろうか。

小さな小さな苔の世界。

でも奥はとっても深そうだ。

夏のおすすめプラン

庭のヤマユリが満開です。
日中は大鹿村でもうだるような暑さですが、時折、谷を抜ける風は南アルプスの峰々の涼やかさを運んできてくれます。

さて、誠に勝手ながら充(あつ)の新店舗「Se jucher(ス ジュシイール)」開店につき、右馬允のランチ営業はうどん、コース料理共に一時休業させていただいております。
ご迷惑をお掛けいたしており申し訳ございません。

右馬允のお料理はご宿泊の予約をお取りになってご利用ください。

【ご提案です】
ランチご希望の方にはフランス料理になりますが
高森町の「Se jucher(ス ジュシイール)」をご案内させていただいております。
よろしければ、合わせてご利用ください。

右馬允の宿泊プランと合わせてフランス料理をお楽しみいただくプランもおすすめです。
「Se jucher」は、松川インターから12分程度の立地です。
例えば、右馬允でのご宿泊当日、お昼はスジュシールで
もしくは、宿泊の翌日午前中は大鹿村内を探索していただき
お昼はSe jucherでというプランもご一考ください。

【Se jucher(ス ジュシイール)】
◆ご予約・お問い合わせ TEL:0265-48-9025
◆営業時間
<ランチ>
11:00〜15:00 (L.O. 13:30)
<ディナー>
日曜及び平日(月〜木) 17:30〜21:00 (L.O. 20:00)
金・土曜 17:30〜22:00(L.O. 21:00)
◆定休日:火曜日
◆コース料理:3500円(税別)~
※夜はコース料理以外にアラカルトをご用意しております。
お気軽にワイン1杯からでもお楽しみいただけます。
地元食材中心に厳選した旬の食材を使ったフランス料理をお楽しみいただけます。
20席ほどのこじんまりとしたお店です。
ご予約をいただければ確実にお席をご用意いたします。
是非、信州高森町のス ジュシイールで
自然の恵みを感じながらごゆっくりお過ごし下さい。

オーナー 前島 充 (まえしま あつ)

【イベント紹介】囲炉裏端ヨガ開催(信州・飯田市 大平宿)

囲炉裏端ヨガ開催のお知らせです。
約標高1200mの立地の囲炉裏端でヨガを楽しんでみませんか。

大平宿(おおだいらじゅく)は、長野県飯田市にあった宿場町です。
中山道と三州街道(伊那街道)を結ぶ大平街道のほぼ中間地点で、標高1150mの大平高原と呼ばれる山中の限定的な平地に宿場町がありました。
現在は「いろりの里 大平宿」として保存され、不定期で各種イベントが行われています。

いもむしクラブ」は、「使って残す」大平宿のコンセプトに賛同し、
7月、8月に囲炉裏端ヨガを開催します。
大平の自然に囲まれて、囲炉裏端の雰囲気を楽しみながらのびのび良い汗流しませんか?
各回参加者募集中です。

~以下、詳細~

◆日時:
2018年7月29日(日)
2018年8月26日(日)
※どちらの日程でも参加OK
両日 午前11:30〜12:50(開場 11:10~)
◆場所:大平宿※飯田ICから車で80分 からまつや(駐車場すぐ)
◆持ち物:ヨガマット、水分補給用のお水、手ぬぐい
※レンタル用マットもありますが枚数制限あり。ご協力をお願いします。
◆服装:「動きやすい」+「体温調節しやすい」服装でお越し下さい。
大平は約1200mの寒冷地です。体が冷えないように工夫してご参加ください。
◆料金:お一人 2000円
◆定員:各回15名 ※定員になり次第受付は終了します
◆参加方法:参加ご希望の方は予め「参加日」と「お名前」・「人数」を事前にメールにてご連絡ください。
◆お昼について:大平にはコンビニ・スーパーはありません。必要な食べ物・飲み物は各自ご持参ください。
◆講師:前島久美
大平の大自然に囲まれて、「囲炉裏端」という寒冷地ならではの生活空間を楽しみながら気持ちよく体を動かしましょう。
「初心者の方から経験者の方までオールレベルでご案内いたします。

■企画:「いもむしクラブ
■お問い合わせ・予約先:kumi.maejima@gmail.com (担当:前島)

お料理のアクセントカラーは大鹿谷の自然から調達

右馬允ではお料理の色彩のアクセントに山野草の花びらを使っています。
現在、夏の緑旺盛なオオシカ谷で鮮やかに目に入るのが
ツキミソウの黄色やヤブカンゾウ、ノカンゾウのオレンジ色です。

自然の色彩の鮮やかさをお楽しみください。
右馬允の最新のお料理はFacebookからご覧いただけます。
https://www.facebook.com/umanojo/

右馬允の旬の料理情報

大鹿村ではズッキーニやキュウリ、カボチャ、なすが収穫でき始め、その色彩に夏の到来を感じます。
先日、仲良くさせていただいている農家さんから新ジャガをいただきました。
ほっくりとろけておいしいジャガイモです。
大鹿村を代表する果物たち、ブルーベリー、水耕栽培のイチゴもシーズンを迎えています。

現在、通常のご宿泊(お一人15000円税別)では、大鹿野菜をふんだんに使ったお料理をご提供中。
ご好評をいただいている鮎料理(お一人18000円税別)の宿泊はお盆(8月15日)まで受付中です。

先日大雨のためしばらく川には入れないと思っていましたが
思わず40匹ほどの釣果あり。今年は河川の状態が良いので立派な鮎に育っています。
香りもいいのでお料理をさせていただいていても気持ちが弾みます。

伊那谷の旬のお料理は、信州大鹿村 右馬允で是非お楽しみください。

※引き続きお昼の営業はコース、うどん屋ともにお休みさせていただいております。
大変ご迷惑をお掛けいたしますがよろしくお願いいたします。

かくれんぼ

緑が奇麗なドウダンツツジを玄関に大胆に飾ってみた。
毎日、イモムシのうんちがどさどさ落ちてくる。
目を凝らしても見つからない。
ドウダンツツジの枝の下に根っこがってやっと発見した。

「コウチスズメ」

スズメガ科にしてはやや小ぶりのツツジ科食のイモムシ。
実に良い隠れっぷりだ。8匹はいた。
これだけキレイに隠れてくれたら、
駆除を免れることができるはずと思いきや
うんちでその存在に気付くわけです。

夏のキノコ アンズタケを収穫

夏のキノコ アンズタケが今年も収穫できました。
フランスでは「ジロール」といい高級食材として扱われるそうです。

日本のアンズタケは香りが良いのが特徴。
本当に甘い杏のような香りがします。
そんな香りと鮮やかな色をお楽しみいただけるよう
吟味して調理させていただいています。

右馬允の最新のお料理はFacebookからご覧下さい。
https://www.facebook.com/umanojo/

夏の風景

右馬允の味噌蔵の前にすくっとひまわりが花を咲かせました。
こぼれ種がひとつぶ。これだけ大きくなるとは。
種の力にはいつも驚かされます。
古い土倉と真夏の黄色のコントラストを楽しんで。