日別アーカイブ: 2019年11月27日

かくありたい

上蔵(わぞ)集落の黒の田井水の組合に加入して3年目。今年はお世話人をしている。黒の田井水の組合員は8軒。

そのうちお米を栽培している組合員が1年交替で組合長を努めることになっている。私も含めて3軒が黒田井水で米作りを行なっているのでこれから2年おきにお世話人の仕事が回ってくることになる。

 集落から4キロ離れている山の上から引っ張ってくる井水の状況は天候に左右される。台風や大雨で水の取り口が埋まったらスコップやジョレンを持ち出してレスキューするのがお世話人の仕事だ。

今年は大きな工事の必要性はなく、なんとか月1、2回の掃除で水量を維持できた。

ところが稲の取り入れも終わって田畑終いの頃、流量が思わしくないので行ってみると2つあるパイプの内1つに問題があった。

ジョイントの所から水が吹き出し、下流の出口の所からは水が少量しかでていない。パイプの破損を防ぐため厳冬期も水を流しておくのが決まりとなっているのでなんとかしなければいけない。

 その場では判断がつかず、下山して後見人のKさんと連絡をとった。Kさんは事あるごとに指示を仰いでいる頼もしい存在だ。

状況を説明すると、どういう対処が必要なのか大方見当がついたようだ。後日一緒にまた山にあがることになった。

 Kさんは状況を見た上で作業の段取りを丁寧に説明して、素人の私達に意見を求めてきた。

彼は幼少の頃から黒の田井水で祖父母、両親がどんな作業をして来たかを見て来ているし、更に何十年と整備にあたってきた方だ。

だから指示の出し方もトップダウン的なものを想像していた。だけに、はっとした。

「こういう風にやろうと思うのだけど、あなたはどう思いますか」

私は長らくこの言葉掛けをしてもらいたかったのだろう。ここのところ「決まったことだから、こうやります」と言う乱暴な人たちと対峙してきただろうか、

このような丁寧なやり取りで進む作業に精神的な淀みを浄化してもらったようで、清々しかった。自分が正しいと思う気持ちがない、もしくは抑制したやり取りは、美しい。

渋柿を探して

いつも収穫させていただいているハチヤが今年はまったく実らなかったので

車道脇の渋柿を収穫。かつて集落があった所だが今ではダムの底になっている。

以前は、きっとここの集落の方が収穫していたのだろう。

収穫している最中、山の中から猿の警戒音的な鳴き声が始終聞こえていた。

「ちゃんと、君たちの分も残しておくからね」と

半分くらいのこして収穫を終える。

これから柿を吊るして、集落の冬の風景造りに一役買いましょう。