【農事】ドロオイ払いの儀

大雨に緊張する毎日です。風も強いので台風のような気配で降っています。

午後からは止んで少し日差しもさしましたがまだ、明日も雨は続くようです。

そんな止み間に田んぼで「ドロオイ払いの儀」をおこないました。

農薬無使用を目指す私の田んぼは虫と草がわんさか、

あたしたちが食べるためには人間の動力をつかってそのエネルギーを分散する必要があります。

オニグルミのお払い作業は、この地域で行なわれていた「農薬以前」の手法です。

ドロオイの幼虫は自分のうんちを背中にしょって外的から身を守る技を身につけました。

よってそのうんちは「ねちねち」しています。

それに対して大鹿村に極一般的に自生するオニグルミの葉は「ざらざら」という性質を携えており

「ねちねち」をうまく捉えてくれるのです。

これが「あるものを使って必要なことをする」という先人達の教えです。

得意げに、そしてやや大げさに両手にクルミの葉をもって田んぼの中をひとしきり舞うようにして歩きました。

日暮れ前に田んぼから上がると、そこにご近所のKさん。

「そんな短いクルミの葉はえらいら、枝振りの大きなやつではらってごらんな」

とご教授いただだきました。

確かに、そっちの方が効率的です。 知識だけではなく用法もしっかり吟味しなくてはいけません。