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地元探訪 小河内沢支流布引沢を行く②布引きの滝の正体

シュラフカバーだけでは寒かった。
沢行前夜、H大山岳部OBのMさんが「シュラフを持っていくと重くなるからカバーだけで良いんじゃない」というので
軽量化も踏まえシュラフカバーだけ持参することにした。
寝床の準備をしていると「シュラフカバーだけ?Mさんはきびしいこと言うなあ」と
Nさんの分厚いダウンジャケットを貸してくださった。私のぺらぺらのダウンはNさんが着た。
ツエルトを張るスペースはなく、タープだけで寝るのははじめてだった。
私は寒くてもそれなりに眠れたけれどNさんは斜めでは眠れなかったらしく、
朝起きたらたき火の周りをなんとか平らにして、そこに丸くなっていた。
早々に朝食を食べて、出発。
布引き滝の右の草付きを登っていく。崩れやすい岩の草付きの悪い斜面で支点をいくつもとって登る。
比較的スムーズに滝の上部にでると10㍍の滝があった。
おそらく鳥倉林道からみえる滝は60m+10m。合わせて落差70㍍の滝が見えていることになる。
布引きの滝は2段の滝だということが分かった。
それ以降もまだまだ滝は続いていく、7m、7m、6mと連続する滝そしてゴルジュ状の滝は右をまく。
上流に進めば進むほど浮き石ばかりで安定しない川底になる。足に石を落とさないように注意深く進む。

「こんなところに穴はほれないよ」とNさん。歩きながら深く納得してしまう。そんな谷だ。
リニアは小河内沢の本流とほぼ並走して走る。だから支流の布引き沢が影響を受けないという保証はどこにもないが
この布引沢の影響は予測されていない。

雪渓が現れ始めると谷間の旅も終わりの予感。上部でもいくつかの支流が流れ込んでいるが
先頭を行くNさんは迷わず本流を選んで登っているようだ。
Nさんに「どうしたら本流だと分かるのですか」と聞くと、「川底が低い方が本流だよ」という。
私には、見て判断できる素材が乏しいようだ。

しばらく雪渓を潜ったり、登ったりしながら最後の岩場を登りきると布引き沢の源流にたどり着いた。
ここがあの滝の流れの始まりかと思うと感慨深い。
ありがたいお水をゴプゴプいただき、夜用の水を2リットルずつ汲んでいよいよ稜線へ向けて藪漕ぎスタート。
コメツガやシラビソがダケカンバ、ナナカマドになると稜線が近づいているいるなと思う。
けれど到達点が見えないので長く感じる。いや見えない方が黙々と進めるというものだろうか。
後半はお決まりの灌木のため、四つん這いスタイルでなければ進めない状態になり、
散々になって稜線2600m付近に到達。そう、4足歩行から2足歩行になっていく原始体験ができるのがアルパインスタイルの醍醐味なのだ。
そこから、快適な尾根歩き。タカネザクラが咲いていてお花見気分。キバナノコマノツメの群落にのほほんとしながら、人懐っこいホシガラスと挨拶を交わす。
体が回復してくることに小河内岳の山頂にたどり着いた。取材で三伏経由で登ってきたKさんがカメラを構えていて早速、Nさんに取材していた。

◆タイム
布引き滝出発  5:00
上部      7:40
布引き沢源流  10:00
稜線      12:10
小河内非難小屋 13:50

▲開花中だった草木

布引き滝上部
ツバメオモト シナノコザクラ コイワカガミ ヒロハコンロウソウ クロマメノキ

高山裏よりの稜線の花
キバナノコマノツメ タカネザクラ ヒメイチゲ

地元探訪 小河内沢支流布引沢を行く①奥深い沢

「布引きの滝」は、大鹿村の夕立神パノラマ公園(標高約1500m)周辺から見ることができる。
正に布を割いたような白い筋が緑の谷の中に確認することができる。望遠でみてもかなりのスケールが伝わってくるのでその直下への好奇心は絶えない。
数年前に布引き沢の上流を目指したが、装備不備で連続する小滝を上り詰めることはできなかった。
今回は沢屋のNさんと梅雨の晴れ間に2泊3日で溯行を試みた。

Nさんは風邪気味だったので、御所平に10時待ち合わせでのんびりとスタートした。私は今季初のアルパインスタイル。
ついてけるか心配だったけれど、とりあえず歩いてみなくては分からない。
小河内沢の本流は毎シーズン何回も遊ばせてもらっているのでそれなりに歩きなれている。
本流にあるいくつかのおなじみの滝に取り着きながら体を慣らしていく。
まずまずのタイムで右俣との合流点へ。左のV字2㍍を登る。

いよいよ布引き沢へ。ほどなく、Nさんがサンショウウオをみつけて手にもっていた。
この沢筋にはいると聞いていたけれど、はじめて会うことができ興奮した。
アカイシサンショウウオかどうかは分からない。瞳がキラキラとしていてヌメヌメしていて奇麗だった。
その後はいよいよロープも出していくつもの滝を登っていく。
ナメ滝6㍍は左から右へ、3㍍は石を伝う。
Nさんのルート選定とロープさばきが迅速なので、体力消耗も少なく集中できる。
有り難く、もくもくと経験を積ませてもらった。
しばらく日の光が限定的な狭い谷を行くが、出会う滝に夢中に取り付いては登っていくと、あるポイントで空の面積が広くなる。
そこへ落差60㍍ほどのジグザグの滝が姿を現す。
直下に向かって歩みを進めているとNさんが慌てて「くまだ!」といって走ってきた。
目と鼻の先で80キロくらいあると思われる成熊が慌てて尾根に駆け上がっていった。
熊に出会う前から腐敗臭がするなと思っていたが
流れの上部には、やはり鹿の死骸があった。
それを食べていたようだ。

それにしても彼はすごいところを駆け上がっていった。とても人間には登れないところを走っていったのだ。
「くまちゃんルート」はちょっと難しいということになり、それより下部の傾斜を登る。草付きで悪い足場。支点をとって荷揚げして登ると
ジグザグの滝の5分の4くらいのところにでた。
ここが今日のハイライト。滝の流れの下を潜って、ぬめった滝の右側を登る。
私はカッパのフードをかぶり忘れてびしょびしょになってしまった。
体温が下がらないように、呼吸を意識的に深めながらまたもくもくとまだまだある滝を登っていく。

いくつも滝を越えても、なかなか布引きの滝は姿を見せてくれない。
全国、そして世界の谷を歩いているNさんもここの谷の深さは格別だという。
そろそろ野営スポットを探さなければいけない時間になってしまい、ザックを置いて
周辺を探索し始めたところで、ついに布引きの滝は姿を見せてくれた。

落差60㍍。滝の下部には虹ができている。
ほぼ谷間に垂直に落ちていて広がらない滝なのでとても清楚な印象がする。
滝の左下にあるこんもりとした草原はまだ日が射している。
この丘を私たちは「ハイジの草原」と名付けた。私はここでぬれた体を乾かしながら行動食を食べ、
Nさんは荷物を置いて今日の野営スポットを探し、明日のルートを検索。
結局適当な平がないので、流れの脇の一角の斜面を借りて休むことになった。
たき火をして、濡れた体を温める。一息ついてから今日の夕食作り。

今宵はNさんの中央アルプスのお土産のギョウジャニンニクをキュウリと塩昆布のお漬け物に。
新玉ねぎとギョウジャニンニクのポトフ、鶏のささみはイブキジャコウソウと合わせてスパイシーに仕立てた。
そして、小河内沢の支流の黒の田沢の水で育てた自家製米。
ビールと日本酒で「布引きの滝」に乾杯。お楽しみは欠かせない。

◆タイム
待ち合わせ 御所平 10:00
出発        10:45
小日影沢出合    12:30
右俣出会      13:10
布引き沢出会    13:30
布引きの滝直下   17:00 (1800m付近)
野営スポット    18:00

▲開花中のだった草木
布引き沢下流
イワタバコ タケシマラン ユキザサ ヒロハコンロンソウ イブキジャコウソウ  クリンユキフデ ハタザオ トチバニンジン キヌタソウ 

布引き滝直下
チャボセキショウ ミヤマキンバイ グンナイフウロ ミヤマカラマツ ネコノメソウ クルマバツクバネソウ (シロバナ)エンレソウ

釣りもの☆鮎入荷中

鮎掛けシーズンです。
最近は愛知県の振草川や下伊那郡内の売木川に出かけて調達して参りました。
清流の鮎はカタは小さめですが、おいしさは抜群。
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お一人様 18000円(税別)にて承り中です。

伊那谷の旬のお料理は信州大鹿 右馬允で是非ご堪能ください。

谷の暮らしぶり

梅雨の晴れ間に外の作業をこまめにします。
草を刈ったり、田の草を取ったり
そうそう、梅仕事もこの季節ですね。

雨が降ったら体を休め、止んだら稼働させます。
天気とともに歩みます。

右馬允ランチ営業一時、休業のお知らせ

日ごろは右馬允をご利用いただき、誠にありがとうございます。
右馬允ランチ営業一時、休業のお知らせ です。

新店舗オープン準備のため、
6月23日以降のランチの営業を休業させていただきます。
(6月1日現在お受けしているご予約は有効です)
右馬允ランチの営業について、
再開のめどがつき次第HPでお知らせいたします。

大変ご迷惑をお掛けいたしますが、よろしくお願いいたします。

いつでも送っていいいよ大作戦in大鹿 2018年度スタート

農村から日本の自給率を考える企画
「いつでも送っていいよ大作戦 in 大鹿」のもったいない野菜便の発送が始まりました。

この企画もお陰様で10年目を迎えました。身近なおじさん、おばさんの畑で育つ季節の野菜たちをお送りしています。
基本、自家栽培自家消費の野菜たちなので規格外、虫食いあり、泥付き前提です。 今年度もよろしくお願いいたします。

企画の詳しい規約はこちらをご覧ください。
会員随時募集中!お問い合わせはお気軽に。

itsudemo.daisakusen@gmail.com (事務局 前島久美)

大鹿発のミニコミ誌「越路(こしじ)」6号発刊のお知らせ

大鹿発・ミニコミ誌「越路(こしじ)」の6号が発刊されました。

越路は「大鹿の十年先を変える会」の会報です。
右馬允にて購読することができる他、年間購読の受付けも可能です。

今号のコンテンツ (今号の表紙画モデル・アヤモクメキリガ)
・「スピードと引き換えに失うもの」杉浦陽子(日本消費者連盟『消費者リポート』編集長)
・「輪島市産廃計画と能登のミゾゴイへの思い」 田谷樹
・リニアドキュメンタリー上映会+報告会 御礼とご報告
・「騙し討ちで生活破壊 仮桟橋は架かるのか?! リニア工事の村・ 大鹿からのレポート」 前島 久美
・映画「レッドピル」★立川で上映会 森本京介
・「転がる石には苔生さず6」 難波 広
・「メーデーと天皇制右翼」 大橋奈穂子
・「伊那谷スケッチ 第36号 君津市視察 残土条例ができるまで2」 前島 久美
・「たらたらと読み切り146『山麓の島』」 宗像充
・「とおせんぼ」(リニア情報)宗像 充

「大鹿の十年先を変える会」の理念は「自分たちのことは自分たちが決める/山と里、街と村、人と自然のいい関係/リニア新幹線失敗の早期実現」です。

「越路」は「大鹿の十年先を変える会」への完全カンパ・投げ銭方式で運営されます。ご協力をお願い致します。

編集・出版:大鹿の十年先を変える会
発行責任者:宗像充(長野県大鹿村大河原2208)
電話:0265-39-2067
mail:munakatami@gmail.com

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