カテゴリー別アーカイブ: 大鹿村

苔の世界からみた大鹿

コケの調査で来村したIさんを燕岩(つばくろいわ)へ案内した。

川を小一時間徒渉してお目当ての場所に着くとIさんは石灰岩の岩にへばりつくようにして調査を始めた。
たまに珍しいのがあると声を掛けてくれてどんなコケなのか教えてくれる。
ずっと横について聞いていたいけれど、Iさんも仕事だと思い、少し離れた岩場で大人しく休んでいる。
小一時間Iさんは熱心に岩肌と向き合うような形でコケを調査した。ここではお目当てのコケの3種中1種しか見当たらず、もう少し奥に進み支流の地獄、北俣の出会いをざっとみてからまた下流にもどり左岸を調査した。
「この岸壁はとくに面白です」と静かに、けれど情熱がこもった口調でIさん。
地元の自慢の岸壁が誰かの感性を刺激するのはとても嬉しい。
お目当てのコケと思われる種類はここで採取でき、記念撮影をして下山した。
帰って広げたコケのサンプルは宿の大きなテーブルをいっぱいにした。

コケを専門とする研究者の間で「大鹿村の燕岩」は一目置かれる存在だという。
石灰岩由来のめずらしいコケや絶滅危惧種が残存するという。
今回私も「全国燕岩だけ」というコケと巡り会うことができたことで新たな故郷の一面を目の当たりにできた。

長野県にはここだけ

大鹿村では「長野県でここだけ」というのが
私が知っている範囲でいくつかある。今日は新世界へ足を一歩踏み入れた。

「ご紹介します!」といって広島からやってきたコケ王子ことIさんが案内してくれた。

これなんですけど・・・と王子は言って
手際よく持参した霧吹きを取り出し、
シュシュッと乾いたコケに水を吹きかける。夏の太陽にさらされて
からからに乾いたコケはみるみる正気を取り戻したかのように
青々としてその小さな葉を広げる。

「コモチネジレゴケ」

名前のごとく、むかご(子供)をつくって分布を広げるらしい。
ルーペで見せてもらうとコケの中心にいくつもちっちゃなコケが何個も見ることができた。

「長野県には今のところ大鹿村のここでしか確認してません」とコケ王子は興奮気味に教えてくれた。

そのコケは、集落のシンボルといってもいいような大きなイチョウの木を住処にしている。なんだか感慨深い。
いつ頃からこのコケはここで生活しているのだろうか。

小さな小さな苔の世界。

でも奥はとっても深そうだ。

夏のおすすめプラン

庭のヤマユリが満開です。
日中は大鹿村でもうだるような暑さですが、時折、谷を抜ける風は南アルプスの峰々の涼やかさを運んできてくれます。

さて、誠に勝手ながら充(あつ)の新店舗「Se jucher(ス ジュシイール)」開店につき、右馬允のランチ営業はうどん、コース料理共に一時休業させていただいております。
ご迷惑をお掛けいたしており申し訳ございません。

右馬允のお料理はご宿泊の予約をお取りになってご利用ください。

【ご提案です】
ランチご希望の方にはフランス料理になりますが
高森町の「Se jucher(ス ジュシイール)」をご案内させていただいております。
よろしければ、合わせてご利用ください。

右馬允の宿泊プランと合わせてフランス料理をお楽しみいただくプランもおすすめです。
「Se jucher」は、松川インターから12分程度の立地です。
例えば、右馬允でのご宿泊当日、お昼はスジュシールで
もしくは、宿泊の翌日午前中は大鹿村内を探索していただき
お昼はSe jucherでというプランもご一考ください。

【Se jucher(ス ジュシイール)】
◆ご予約・お問い合わせ TEL:0265-48-9025
◆営業時間
<ランチ>
11:00〜15:00 (L.O. 13:30)
<ディナー>
日曜及び平日(月〜木) 17:30〜21:00 (L.O. 20:00)
金・土曜 17:30〜22:00(L.O. 21:00)
◆定休日:火曜日
◆コース料理:3500円(税別)~
※夜はコース料理以外にアラカルトをご用意しております。
お気軽にワイン1杯からでもお楽しみいただけます。
地元食材中心に厳選した旬の食材を使ったフランス料理をお楽しみいただけます。
20席ほどのこじんまりとしたお店です。
ご予約をいただければ確実にお席をご用意いたします。
是非、信州高森町のス ジュシイールで
自然の恵みを感じながらごゆっくりお過ごし下さい。

オーナー 前島 充 (まえしま あつ)

【イベント紹介】囲炉裏端ヨガ開催(信州・飯田市 大平宿)

囲炉裏端ヨガ開催のお知らせです。
約標高1200mの立地の囲炉裏端でヨガを楽しんでみませんか。

大平宿(おおだいらじゅく)は、長野県飯田市にあった宿場町です。
中山道と三州街道(伊那街道)を結ぶ大平街道のほぼ中間地点で、標高1150mの大平高原と呼ばれる山中の限定的な平地に宿場町がありました。
現在は「いろりの里 大平宿」として保存され、不定期で各種イベントが行われています。

いもむしクラブ」は、「使って残す」大平宿のコンセプトに賛同し、
7月、8月に囲炉裏端ヨガを開催します。
大平の自然に囲まれて、囲炉裏端の雰囲気を楽しみながらのびのび良い汗流しませんか?
各回参加者募集中です。

~以下、詳細~

◆日時:
2018年7月29日(日)
2018年8月26日(日)
※どちらの日程でも参加OK
両日 午前11:30〜12:50(開場 11:10~)
◆場所:大平宿※飯田ICから車で80分 からまつや(駐車場すぐ)
◆持ち物:ヨガマット、水分補給用のお水、手ぬぐい
※レンタル用マットもありますが枚数制限あり。ご協力をお願いします。
◆服装:「動きやすい」+「体温調節しやすい」服装でお越し下さい。
大平は約1200mの寒冷地です。体が冷えないように工夫してご参加ください。
◆料金:お一人 2000円
◆定員:各回15名 ※定員になり次第受付は終了します
◆参加方法:参加ご希望の方は予め「参加日」と「お名前」・「人数」を事前にメールにてご連絡ください。
◆お昼について:大平にはコンビニ・スーパーはありません。必要な食べ物・飲み物は各自ご持参ください。
◆講師:前島久美
大平の大自然に囲まれて、「囲炉裏端」という寒冷地ならではの生活空間を楽しみながら気持ちよく体を動かしましょう。
「初心者の方から経験者の方までオールレベルでご案内いたします。

■企画:「いもむしクラブ
■お問い合わせ・予約先:kumi.maejima@gmail.com (担当:前島)

夏の風景

右馬允の味噌蔵の前にすくっとひまわりが花を咲かせました。
こぼれ種がひとつぶ。これだけ大きくなるとは。
種の力にはいつも驚かされます。
古い土倉と真夏の黄色のコントラストを楽しんで。

時を外さない

今朝方は強い風と雨が吹き降りました。
そんな中でも、追肥の撒き時と畑に立たれる農業人。
今日は一日曇りで、時折雨が強く降ったりまた止んだりを繰り返しました。変わりやすい空模様。
野菜の苗を植えたり、
豆の苗を補填したりするのにぴったりの一日となりました。

フランス料理店「se jucher(ス ジュシイール)」オープン!

高森町上市田にフランス料理のお店
「ス ジュシイール」 オープンしました。

最寄りの松川インターから車で12分の立地です。
(※赤い屋根が目印です。)

◆Webサイト:http://sejucher-inadani.com/

◆営業時間
<ランチ>
11:00〜15:00 (L.O. 13:30)
<ディナー>
日曜及び平日(月〜木) 17:30〜21:00 (L.O. 20:00)
金・土曜 17:30〜22:00(L.O. 21:00)

◆定休日:火曜日

◆コース料理:3500円(税別)~
※夜はコース料理以外にアラカルトをご用意しております。

お気軽にワイン1杯からでもお楽しみいただけます。

◆ご予約・お問い合わせ TEL:0265-48-9025

地元食材中心に厳選した旬の食材を使ったフランス料理をお楽しみいただけます。
20席ほどのこじんまりとしたお店です。
ご予約をいただければ確実にお席をご用意いたします。
是非、信州高森町のス ジュシイールで
自然の恵みを感じながらごゆっくりお過ごし下さい。

オーナー 前島 充 (まえしま あつ)

地元探訪 小河内沢支流布引沢を行く③稜線の花々

非難小屋で一番暖かい玄関で3人一緒に体を休めた。
昨日のことを思うと暖かく、しっかり眠れた感があったが、
Nさんは4時に寝て8時に起きてしまい、それ以降余り眠れなかったみたいだ。
天気は曇り。ガスって見通しが利かない稜線歩きは植物が一層鮮やかに目に入るので嫌いではない。

Nさんはもう一日「楽園」を楽しむといって静岡県側の谷へ降りていった。
私は仕事の都合もあり、鳥倉林道へ下山。
この時期の稜線の花々はなかなか見ないのでゆっくりと植物をみながら歩く。
アマナの一種は小河内岳から前小河内までのある限られた範囲で咲いていたのが印象的だった。
三伏小屋に到着すると雨が降り出した。三伏小屋の主人が大切にしている小屋前の花畑では
サンカヨウが咲いていた。大きく広がった柔らかい葉っぱの上に白い花が咲いている。
この時期ならではの植物との出会いに嬉しくなった。

鳥倉の登山口に降りるとシロバナノヘビイチゴが「ビタミン補給をしておいき」と言わんばかりに
実を赤くしてくれていた。ひと時、口いっぱいにほおばってからコンクリート道を駐車場に向かって歩き始めた。

◆タイム
小河内岳非難小屋 出発     6:00
鳥倉駐車場          10:00

▲花
小河内岳〜前小河内 ハクサンイチゲ イワツメクサ アマナSP シコタンソウ
三伏より稜線 バイカオウレン ショウジョウバカマ キバナノコマノツメ キバナシャクナゲ ウラジロナナカマド
三伏お花畑 ハクサンチドリ ミヤマキンポウゲ? ムカゴトラノウ
三伏小屋前 サンカヨウ
登山道 オサバグサ コミヤマカタバミ ゴゼンタチバナ ズダヤクシュ ヒョウタンボクSP ギンリョウソウ マイヅルソウ

地元探訪 小河内沢支流布引沢を行く②布引きの滝の正体

シュラフカバーだけでは寒かった。
沢行前夜、H大山岳部OBのMさんが「シュラフを持っていくと重くなるからカバーだけで良いんじゃない」というので
軽量化も踏まえシュラフカバーだけ持参することにした。
寝床の準備をしていると「シュラフカバーだけ?Mさんはきびしいこと言うなあ」と
Nさんの分厚いダウンジャケットを貸してくださった。私のぺらぺらのダウンはNさんが着た。
ツエルトを張るスペースはなく、タープだけで寝るのははじめてだった。
私は寒くてもそれなりに眠れたけれどNさんは斜めでは眠れなかったらしく、
朝起きたらたき火の周りをなんとか平らにして、そこに丸くなっていた。
早々に朝食を食べて、出発。
布引き滝の右の草付きを登っていく。崩れやすい岩の草付きの悪い斜面で支点をいくつもとって登る。
比較的スムーズに滝の上部にでると10㍍の滝があった。
おそらく鳥倉林道からみえる滝は60m+10m。合わせて落差70㍍の滝が見えていることになる。
布引きの滝は2段の滝だということが分かった。
それ以降もまだまだ滝は続いていく、7m、7m、6mと連続する滝そしてゴルジュ状の滝は右をまく。
上流に進めば進むほど浮き石ばかりで安定しない川底になる。足に石を落とさないように注意深く進む。

「こんなところに穴はほれないよ」とNさん。歩きながら深く納得してしまう。そんな谷だ。
リニアは小河内沢の本流とほぼ並走して走る。だから支流の布引き沢が影響を受けないという保証はどこにもないが
この布引沢の影響は予測されていない。

雪渓が現れ始めると谷間の旅も終わりの予感。上部でもいくつかの支流が流れ込んでいるが
先頭を行くNさんは迷わず本流を選んで登っているようだ。
Nさんに「どうしたら本流だと分かるのですか」と聞くと、「川底が低い方が本流だよ」という。
私には、見て判断できる素材が乏しいようだ。

しばらく雪渓を潜ったり、登ったりしながら最後の岩場を登りきると布引き沢の源流にたどり着いた。
ここがあの滝の流れの始まりかと思うと感慨深い。
ありがたいお水をゴプゴプいただき、夜用の水を2リットルずつ汲んでいよいよ稜線へ向けて藪漕ぎスタート。
コメツガやシラビソがダケカンバ、ナナカマドになると稜線が近づいているいるなと思う。
けれど到達点が見えないので長く感じる。いや見えない方が黙々と進めるというものだろうか。
後半はお決まりの灌木のため、四つん這いスタイルでなければ進めない状態になり、
散々になって稜線2600m付近に到達。そう、4足歩行から2足歩行になっていく原始体験ができるのがアルパインスタイルの醍醐味なのだ。
そこから、快適な尾根歩き。タカネザクラが咲いていてお花見気分。キバナノコマノツメの群落にのほほんとしながら、人懐っこいホシガラスと挨拶を交わす。
体が回復してくることに小河内岳の山頂にたどり着いた。取材で三伏経由で登ってきたKさんがカメラを構えていて早速、Nさんに取材していた。

◆タイム
布引き滝出発  5:00
上部      7:40
布引き沢源流  10:00
稜線      12:10
小河内非難小屋 13:50

▲開花中だった草木

布引き滝上部
ツバメオモト シナノコザクラ コイワカガミ ヒロハコンロウソウ クロマメノキ

高山裏よりの稜線の花
キバナノコマノツメ タカネザクラ ヒメイチゲ