地元探訪~かつての修験道を訪ねて~「燕岩編」

大鹿村の山岳的景観によって醸されてきた歴史・文化に興味がある。
日本列島の北から南まで人間の背骨のように走っている山々。
必ずその麓に人が生活してきた。

大鹿村が温床としているのは本州の背骨。赤石山地。
3000mを越える9座の独立峰がある山域は北アルプスといえど及ばない。
大鹿村において山岳信仰は根強く、つい2~30年ほど前までは願掛けをし、成就のお礼参りなども盛んだったようだ。

様々な神が散在するここは山懐。

かつては修験の道だったといわれる青木川を遡った。
国道152の脇より林道に入る。
ほどなくすると「大山紙神」の社が現れ、入山の許可をいただく。
ここからは青木川にそって堤防を何個か越えていく。
ちょうど渡渉がはじまる手前で大きなサワラの木が出迎えてくれる。
樹齢はどのくらいだろうか・・・
その前には石垣が設けられ祠があった形跡が見受けられる。
戦前、戦中にかけてこの奥の天子岩に多くの参拝者が行き来していたという。
このサワラはずっと彼らを見守ってきたのだろう。

この燕岩周辺は釣人たちには今でも人気のスポットらしい。
道といえる道ではないが、よく踏みならされている。たまにそこに熊の足跡がかさなる。

歩きやすところはどんなイキモノも一緒なんだ。

かつての林道を歩いたり、崩壊しているところは渡渉したり、まいたりしながら1時間ほどで燕岩(つばくろいわ)に到着。
不動の石灰岩が左右にそびえ立ち、川底から見上げればヒカリの流れもそこにある。壮大な大地のスケールを感じずにはいられない。
かつて海の底で堆積した微生物たちの死骸がこうなっちゃうんだから凄い。

そんな燕岩の絶景を跡に岩の隙間をよじ登っていくと北股、地獄谷という支流が合わさってくる。川の名前も南股にかわかる。
上流は石灰岩やチャートの大きな岩がごろごろとしており、軽いクライマー気分を味わう。川底は少しぬるっと苔がついているので気をつけなければいけない。
足を乗せた感触を頼りに進む。
遡れば遡るほど川幅は狭くなり、流れの一部はレキの下をくぐる伏流水となっている。
地獄谷からおよそ1時間あまり。すこし平地がある場所で野営することにした。

たき火(※)が思いのほか上手にできたので、うれしくて
暗くなるまで薪をあつめてはくべて温まった。流木の上でついついうとうとしてしまった。洗濯物も乾いた。

(※)本来、山ではたき火は禁止ですが、天狗様、秋葉様に許可をいただき
行っています。

【本日のコースタイム】
 ■ 9:45 自宅出発
 ■ 10:20 林道歩き
 ■ 11:35 燕岩到着
 ■ 12:15 燕岩出発
 ■ 14:30 幕営