リニア着工認可がでて、なんだか村の中がざわざわしている感じがする。
工事関係者が入り始めているのだろうか。
いつもやる側は先手先手で、地元住民は重要な情報を後から知ることになる。
なんで、いつだってその土地と一番近い関係にある住民が置き去りなんだろう。
基地の問題、原発だってそうだ。
今日、ぱらぱらと本をめくっていると、しっくりくる言葉に出会った。
『緑が無くなる時、森林が破壊される時、
私達が失うのは自然や緑やそこに住む動物だけではありません。
それは美しさを奪い、美しさに憧れる
私達の夢、希望、想像力をも奪ってしまうのです。
そして、そこに住んでいる精霊や妖精や
目に見えない存在なども、
同時に失われてしまいます。
こうしたことこそ、一番の問題なのです。』
(ポール・コールマンさんのことば/山川亜希子さん訳)
ここ数年よく山に入っているので感覚的に理解できる。
人間の生きていく力は「好奇心」。
「これはなに?」「あれはどういうことなんだろう?」
すべてはここから始まるような気がしている。
人間の命を潜在的に下支えしてくれているのは、いつだって私たちの目の前に広がる「自然」なのではないのだろうか。
その自然は手つかずなほど、たくさんの命を有し、それぞれの命は自分に合った場所で、できるだけ楽に生きることができる。
それがそれとして、あればあるほどに、山は山として美しく、力強い。
その山を構成する要素の一つが、私たちだということも忘れてはならない。