月別アーカイブ: 2021年5月

【地元探訪】ユオレ沢

湯オレの登山口迄は、昨年の雨で大きく崩壊が複数箇所あり現在通行止め。

釜沢集落から歩いてユオレ沢をめざす。半日コースの沢登り。

ここのところの雨で水量は本流支流ともかなり多め。

登山道から50mほどのところからルートは右にとっていく。

風向きによって硫黄の香りが漂う。30メートルの滝。その直下の岸壁が香りの元。褶曲した岩肌から硫黄の香りのする水がでていてその周辺は湯の花がついている。岩が折れているところから硫黄の香り。これが「湯オレ」の名前の由来ではないかと推察する。

30メートル、40メートルの滝を越えて行く。

湯オレ沢はもともと水量がある沢ではないけれど、やはり雨の影響でやや水圧が高め。シャワークライミングするには水圧が高めで今回はまいた滝もちらほら。湯オレ沢は石灰岩の岩肌が目立ちクライミングには適した岸壁も多い印象。

沢の上部にある40mの滝はキレイな石灰岩壁を流れていてその右側をよじ上っていく。上がりきると60mのひょんぐりの滝。これは左を蒔いて上部に降り立つ。そこから懸垂下降でゴジュル地形の流れに立つ。これ以上はハーケンを打ち込まないと進めない。人工物はなるべく残したくないのが地元に暮らす人間としての心情。周辺を探索して下沢することにした。滝の流れのすぐ湧きに鳥の巣を見つけた。コマドリだろうか。子育て中なのか親鳥がしきりに警戒して鳴いていた。滝の裏側に入って行くとハート形の石灰岩があってそれを記念とした。帰りは、何回も登ってきた滝を横目に懸垂下降しながら湯オレ沢のダイナミックさを味わった。

【農事】豆まき大会

雨あがりは土目が湿っていて畝が引きやすい。

この日を選んで浜中千鶴さんの畑で大種蒔き大会。

千鶴さんの御同級のかっちゃと3人で朝から豆の種を蒔いた。

千鶴さんの大豆畑は斜面で奥に向かって広がっている。

見た目とは裏腹に面積がある。傾斜がある分、見た目にキレイに畝を引くのはなかなか技がいる。初めのうちは「まがっとる」と言われ何回か直しながらも中盤には慣れ、それなりに鍬を振る。三人で作業をすれば早いもので

10時のお茶の時間を挟んで11時には修了。

お昼はお決まりのカレーライス。

千鶴さんお手製の漬け物や煮物と頂きました。合掌。

【蟲暦】クジャクチヨウ

今年は気温上昇が早く、地元のおばちゃんは「野菜がむしっぽくてかなわん」と言っています。彼女の庭木のフジはマイマイガの幼齢たちの食事場所になっています。
先日顔を見たのはサングラスがお似合いのヒロバトガリエダシャク。スイカズラにはオビガの幼齢。
今日、道端を歩いていたのはクジャクチヨウでした。メタリックブラックブルーが輝いています。

【登山道道情報】釜沢集落先 五所平・湯オレ 不通

登山道の確認に行ってきました。
大鹿村最遠であり、アルプスには最も近い集落釜沢は昔から登山の拠点となっています。五所平からは小河内沢経由での沢登りや湯オレ登山口経由で小渋川に降り立ち赤石岳を目指す古典コースもあります。しかし、昨年の豪雨災害の影響は大きく2020年7月以降不通が続いています。車道の復旧にはまだまだ時間がかかりそうです。

村内の道路状況はこちらからご確認ください。大鹿村 : 道路状況 (vill.ooshika.nagao.jp)

【自然観察】エビラシダ新産地の発見

緑にすっかりと埋もれた山並みを目指す。トチの花の香りが谷を漂う。

ざれた悪いところを登っているとエビラシダの新産地(※)を発見。

石灰岩が見え隠れする斜面一体に自生していた。

これだけ広範囲の分布をみるのは初めて。

長野県では準絶滅危惧種。

※筆者個人の集積する記録においての「新産地」

【2021年度再開のお知らせ】「いつでも送っていいよ大作戦in大鹿」おかげ様で13年目を迎えました。

田んぼに水が引かれ、田植えもいよいよま近です。先日、育ての最長老の紙谷正さんは畔波を力強い腰つきで入れなおしていました。顕在です。浜中千鶴さんはひざ痛を持ちながらも次から次に苗を育てて、あっという間に充実した畑を生み出しました。冬が明けるこの時期は山の息吹とともに里にも人のエネルギーが広がっていくかのごとく、オオシカ谷の風景が甦ります。

いつでも送っていいよ大作戦in大鹿」は、身近なおじちゃん、おばちゃんの育てた自家菜園。虫付き、泥付き、不揃い野菜のもったいない野菜便です。