湯オレの登山口迄は、昨年の雨で大きく崩壊が複数箇所あり現在通行止め。
釜沢集落から歩いてユオレ沢をめざす。半日コースの沢登り。
ここのところの雨で水量は本流支流ともかなり多め。
登山道から50mほどのところからルートは右にとっていく。
風向きによって硫黄の香りが漂う。30メートルの滝。その直下の岸壁が香りの元。褶曲した岩肌から硫黄の香りのする水がでていてその周辺は湯の花がついている。岩が折れているところから硫黄の香り。これが「湯オレ」の名前の由来ではないかと推察する。
30メートル、40メートルの滝を越えて行く。
湯オレ沢はもともと水量がある沢ではないけれど、やはり雨の影響でやや水圧が高め。シャワークライミングするには水圧が高めで今回はまいた滝もちらほら。湯オレ沢は石灰岩の岩肌が目立ちクライミングには適した岸壁も多い印象。
沢の上部にある40mの滝はキレイな石灰岩壁を流れていてその右側をよじ上っていく。上がりきると60mのひょんぐりの滝。これは左を蒔いて上部に降り立つ。そこから懸垂下降でゴジュル地形の流れに立つ。これ以上はハーケンを打ち込まないと進めない。人工物はなるべく残したくないのが地元に暮らす人間としての心情。周辺を探索して下沢することにした。滝の流れのすぐ湧きに鳥の巣を見つけた。コマドリだろうか。子育て中なのか親鳥がしきりに警戒して鳴いていた。滝の裏側に入って行くとハート形の石灰岩があってそれを記念とした。帰りは、何回も登ってきた滝を横目に懸垂下降しながら湯オレ沢のダイナミックさを味わった。