カテゴリー別アーカイブ: オオシカ谷の植物・植生調査会

12月のおススメイベント

大鹿の100年先を育む会」は、メンバーそれぞれが「どう生きるか」を模索する中で生まれる「想い」を尊重しています。
よって様々なイベントや勉強会が企画されます。
12月も各種講座がラインアップしておりますのでお知らせいたします。
どなたでも参加可能です。

■12月7日
「100年前の大鹿を知る会」
時間:午後1時
会場:中央構造線博物館学習室
お話:中川豊さん
※詳細はこちら

■12月14日、20日
「植物入門講座」
講座タイトル:『草木の風におもいを馳せる ~種名のさきの世界へ~』 
時間:両日 午後2時
会場:中央構造線博物館学習室にて
講師:南信州植物調査会 蛭間啓さん(学術博士・学芸員)
※詳細はこちら

「大鹿村」を人の歴史、植物からちょこっとディープに掘り下げます。
ワクワクしたい方、ときめいてしまった「あなた」のご参加をお待ちいたします!

11月の植生調査を実施いたしました

大鹿の100年先を育む会」では、村の自然の変化を追っていこうと定期的に植生調査を行っています。

今日はAの谷のシダ類を観察しながら緩やかに南下しました。
オシダ、ツヤナシイノデ、クマワラビ、ハクモウイノデ、トラノオシダ、ヤブソテツ、ハコネシダ、オクマワラビ、ミヤマクマワラビ、イワオモダカ、イワトラノウといったスタンダード種の見比べを楽しみ、メインはヤシャイノデの観察。ヤシャイノデは、国内でも自生している地域が限られている絶滅危惧種。

シカの食害のため個体数は数を減らしているようだが、大鹿の場合は網などがはられ、ちゃんと保護活動がされている。
急斜面を下りながら、きょろきょろする。

ヤシャイノデに出会う。

なんだか、存在感たっぷりのシダ。爬虫類系とでも言おうか。
葉の質は固く、つややかで、葉の先はとんがっている。
名前の由来は「夜叉」、、、なんだかうなずける。

メインのシダも観察できたところで恒例の鍋パーティーとなった。
たき火をしたり、お餅を焼いたり。
里で収穫できた根菜類をタップリ入れたけんちん汁を作りました。
やっぱり野外調査はこうでなくっちゃ☆
みんなでほくほく、あったか~。

今年も無事に調査活動ができましたこと、山の神、水の神、オオシカ谷の神、一緒に調査活動をした仲間、活動を下支えしてくださっているすべてのひとに感謝です。

地元探訪 裏側から赤石岳をゆく④

5:00 起床
6:45 赤石小屋
9:30 サワラ島

牛首峠の赤石岳が望めるスポットで今日はその姿を拝むことができました。
大鹿側とくらべるとその姿はとてもピラミダル。
場所が違えば見え方も、印象も違うのですね。
改めて大鹿谷から見上げる赤石岳に特異性を感じたのでした。

帰りはバスの運転手さんに、リニアの残土置き場の候補地をアナウンスしてもらいながら畑薙ダムまで下ってきました。土石流ダムが懸念される中、あらためてその候補地の危険性を感じました。

帰路 口坂本温泉で入浴。
あざと傷だらけの足にびっくりしました。
温泉成分は、うちみ、キズに効果があるとのこと。ちゃんと必要なものをそろえてくれているのですね。途中、水窪にある山住神社で「渓行&山行」の御礼参りをして無事、大鹿谷へと帰りついたのでした。

今夏、赤石沢の美しさについて地元の地質学者に話を聞いたところでした。
静岡県側からのぼることはいつになることやらとおもっていましたが、思わず年内に願が叶いました。道中「経験は技術」といって励まし、見守り、時に叱咤してくださったM氏に感謝します。
今後、必要最小限の荷造りを、まず心がけます。

※タイトルの「裏側」とは筆者の住んでいる場所を基準としているためです。

地元探訪 裏側から赤石岳をゆく③

腸腰筋、大胸筋が痛い。
筋肉痛だ。これだけ体中が痛いのはかえって小気味いい。

4:30 起床
6:15 出発

今日は百閒洞ー赤石岳を目指す。
ちょこちょこ緊張する場面は出てくるものの、昨日のことを思えば鼻歌交じりでいけちゃう。すこし目線をあげれば黄色のカンバ類、ナナカマドの赤が鮮やかだ。2500m付近が紅葉のピークだろうか。

11:15 百間洞着。ヤッター。

ここからは稜線歩き。歩き慣れた道のりのはずが、、、ばてました。
ばてばて、たらたらら歩きで迷惑をかけ、やっと赤石岳山頂 14:40
景色は最高でした。赤石岳でこんなに眺めがよかったのははじめて。
大河原の谷が見えて小渋橋までくっきりでした。
手をふったら手を振り返してくれそな・・・そんなことないか。

名残惜しさを感じつつ下山。サワラ島まで降りる予定だったが時間も時間、ばてばてもばてばて、ということで予定を変更してもらって今日は赤石小屋まで。はじめて静岡県側の山小屋にとまり、その清潔感と文明度に関心しっぱなしでした。

赤石小屋 17:30 着

※タイトルの「裏側」とは筆者の住んでいる場所を基準としているためです。

地元探訪 裏側から赤石岳をゆく②

4:30 起床
5:45 出発
大鹿村でのおだやかな沢登りが懐かしい。こちらは気が抜けない沢。
危険なところを越えたと思ったらちょこちょこ危険なところが出てくる。これが当たり前と思っといた方がよさそうだ。身体全体をつかって岩を登る。

先頭を行くのは山岳部OB。身長182cmのリーチで鬼のように進んでゆく。
身体の使い方を変えないといけないのは分かっていても、ついつい後をついてゆくと同じようにしようとして失敗する。
足の置き方にとまどっていると、「もっと周りを見た方がいいよ」とアドヴァイスがはいった。
深呼吸。改めて自分の「視覚」に意識を向けてみる。なるほど。

しばらくすると谷が少し開ける。
10:00 取水所に到着
よくこんなところに作ったものだ。というくらいの峠からの距離感。
垂直のコンクリートの壁をよじ登る。朝のいい運動になった。

本日のメイン遡上は様々な「タカマキ」
15mの「門の滝」は右岸をロープを出してまいてゆく。泥岩だろうか、パラパラと崩れやすいところもある。足の置き場にドキドキする。それをこえると今度は「大ガラン」左岸に大きな崩壊地が現れる。左岸の足元の不安定なルートを強いられる。大小のチョックストーンを越えていゆく。
ハイライトはシシホネ沢から右岸にまきあがり、トラバース。
クライミングと胆試しみたいな工程を1時間余りやってのける。

普段は考えられない登り方で、夢中になれておもしろい。こういう感じでも、のぼっていいんだ。と新境地。
午後になると、集中力がきれるので足元、手の指先に注意を注ぐ。

今日もミッチリ 16:30まで遡上を続けた。

※タイトルの「裏側」とは筆者の住んでいる場所を基準としているためです。

地元探訪 裏側から赤石岳をゆく①

神無月の朝
静岡県側の赤石岳の麓で目覚めた。昨晩遅くに畑薙ダムに着き車中泊。
夜半に降った雨は上がり、段々と雲も遠のいていく。
知人がロープワークを教えてくれるというので、3泊4日で赤石沢に同行した。

畑薙ダムからバスで小一時間、牛首峠で待ち合わせ。
晴れていれば赤石岳が望めるというスポットからは、今日はその姿を見ることができない。

初めてアウェイから赤石岳を目指すので、まずは赤石沢の雰囲気になじもうと、ゆっくりとコーヒーなど入れてみる。
山岳部OBの彼に急かされ、溯行準備を整えて
9:45 出発

初の装備、ハーネスにカラビナをチャラチャラさせながら川をさかのぼり、谷の懐に潜り込んでゆく。
しばらくすると大きな淵が現れる。
水の色は青く、美しい。魚影の数に目を見張る。そこを泳ぎ、泳ぎ切ったら岩を登ってゆく。
途中5m程度のクライミングが3ヶ所程度、ボルダリング的な登りかたをする岩もあってなかなか面白い。

初めての深い淵に興奮して、飛び込んで遊んでしまったので
体力を奪われた。後半はがちがち震えながら遡上した。

16:30 遡上止
たき火をして温まり、明日から実践するロープワークの演習に励んだ。スパルタだった。

※タイトルの「裏側」とは筆者の住んでいる場所を基準としているためです。

鳥倉の登山道の植生調査を行いました

大鹿の100年先を育む会」では、植生専門家ナビゲートのもと、定期的な植生調査を行っています。
今日は南アルプスへの入り口「鳥倉の登山道」を調査しました。
鳥倉林道の駐車場には登山客の車がいっぱい。
ちょうど登山バスの出発時刻とかさなったので参考までに利用してみる。駐車場から登山口まで徒歩30分の工程を短縮。

今日は登山道6合目付近にかけての調査。初秋に花を咲かせるラン科を中心に希少なシダの探索がめあて。

季節のキノコなども昼食ように収穫しつつ、ゆっくりと歩く。
山道はマルバダケブキ、コウシンヤマハッカ、サラシナショウマが花盛り。
タケシマランやトチバニンジン、ゴゼンタチバナ、ハリブキの赤い実が鮮やかだ。山道から外れた石灰岩地には、ギンロバイ、ミヤマウイキョウ、ヤマハハコ、ビランジ、シモツケ、コウシンヒゴタイなど。
石灰岩を好む植物たちも健在、イワウサギシダ、イナデンダ、トガクシデンダ、ヤツガタケシノブなどが見られる。

お日様の光は控え目で天気はいいとは言えないが、しっとりとしたガスに包まれた樹林帯は雰囲気があって好きだ。クモの巣や地衣類の造形に目が惹かれれる。晴れてれば見過ごしてしまう美しさが浮かび上がる。

今日のお昼は、山で採れたキノコと里で収穫してきた野菜をつかってサンドイッチスープパーティー。マスタケはベーコンと炒め、チーズ、きゅうり、アボガドとお好みで挟んでマスタケサンドの完成。マスタケノコリコリとした歯ごたえが楽しめる。
里の野菜と山道で収穫してきたハナイクチはトマトスープで煮込む。
豆類も入った具だくさんスープで身体を温めた。

結局、今回のおめあてのものは見つからず、今後の山行きのときの課題にしたい。

地元探訪・『雨乞いの滝』詣で

大鹿の100年先を育む会」では、植生専門家ナビゲートのもと定期的な植生調査を行っています。
今日は小渋川の支流の小河内沢を遡り、雨乞いの滝を目指しました。

昨年もこの川の支流をよく行き来しましたが、小河内沢をつめるのははじめてです。
川沿いはクサギとフサフジウツギの甘い香りが漂っています。
大日影沢との出会いの所まではすたすたと歩き、そこから先の未踏の地は少し、眼を利かせながら植物たちを見ながら進みました。
花盛りはコウシンヤマハッカ、カワミドリ、ソバナ、アズマレイジンソウ、キタダケトラノウ、メタカラコウ、ウスユキソウ。

全体に紫色の花が目立った印象です。
川底や左右の岸壁は石灰岩が点在し、それを象徴するような感じでイワウサギシダがどこを向いても石灰岩の割れ目で自生していました。

歩くこと4時間30分あまり、小河内沢のどんずまり、雨乞いの滝に到着です。
女性的な滝という印象。対面するとロケーション的な効果もあるのか、やわらかい感じがします。
滝の名前からして、雨乞いの儀式が昔はとりおこなわれいたのでしょうか?

滝の壺から「うおー、うおー」という声が聞こえるので、「修験者がいますか?」と冗談のつもりで同行したメンバーに聞いたら、「そのもです」といって指をさしているので、視線をむけると、
ひとり、生まれたままの姿で滝と戯れていらっしゃいました。

滝を眺めながら、ゆっくりと昼食をとり、滝壷周りを調査してから帰路につきました。
帰りは、石灰岩のウオータースライダーを楽しみながらしばし、夏休み気分を満喫。
大人もはしゃぎます。里に変えればちゃんと大人に戻りますと誓いをたてて、、、
天気も予報に反して上上。
満喫しました。

夏はやっぱり「小河内沢でしょ!」と、すこし興奮気味に噛みしめる晩夏の夕暮れでした。

≪けふのイモムシ≫
ヤマハンノキにヒサゴスズメを見つける。
カバノキ科食のスズメガイモムシ。
ヒサゴとはヒョウタンのこと。
なんだか涼やかで響きが好き。


マイ秋の七草めぐり

秋の花がオオシカ谷を彩ります。
オリジナルの秋の七草はハギ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、クズ、フジバカマ、オミナエシ。

万葉集に山上憶良さんが寄せていますが、そんな七草も、時代や地域差、季節の流れ方、また気候の違いから変化があるものなのかもしれません。
台風明けの今日は、秋の風匂いを感じながら、今年の雰囲気で私だけの七草を巡ってみました。
ガガイモ、カヤツリグサ、キンミズヒキ、ヘクソカズラ、メハジキ、ホトトギス、ボタンヅル。

赤石トレーニング

雨が降っているというよりかは、霧がたたきつけている感じ。
谷底の水量が気になるので、朝4:00に赤石詣でに出かける。
ここ数年毎年、赤石には登っているが、天気が良かったことがない。「行いが○○!」と聞こえてきそう。

ここの稜線は風が強く吹く。
今日も雨×風。(昨年よりはいいけど・・・)
ガスで先が見えないので、これはこれで足が進むか~と、思いながら歩みを進める。
5時頃になると明るくなって周りの高山植物にも目がいくようになる。
チングルマの咲終わりの毛のふさふさが滴をたくわえて銀河系のよふ。
真っ白な稜線歩きは雲の上の綱渡り。
足元は輝いている。
嫌いじゃない。

6:00 赤石様着 まっしろ。
長野県側は冷たい風が吹くのに対し、静岡県側にいるとなんとなく暖かい風が吹いている不思議。赤石の避難小屋の近くに祀られている赤石様に御挨拶とお祈りタイム。そして下山。
この時間ともなると、他の登山者のみなさんがカラフルな雨具を着て登ってくる。

7:00 大聖寺平を広河原小屋に向けて出発。
林の中でホシガラスの羽根をひろった。
ホシガラスの羽根は黒地に白の水玉模様という、なんとも涼やかな色彩なのだ。
特に夏に拾うと嬉しい。高山の風を下界で思い出させてくれますように。
コメツガの林で今日の夕食のおかず、ハナビラタケを収穫。

広河原小屋につくと雨が降り出す。
河原の水量が増えたらまずいと思い、走る走る。
昨日からの雨でザックの中身は重量を増し、思わず、負荷トレーニング。
心配した水量も何とか守備範囲に収まり、午後1時には帰宅したのでありました。

夏の赤石トレーニングでした。